《アルジェリア》 近年、アルジェリア製の漫画が人気

2年前の記事ですが、面白かったので翻訳してまとめてみました。

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元記事:Manga gains popularity in Algeria「MIDDLE EAST EYE」より引用

アルジェリアで人気になってきている「漫画」

日本スタイルのコミックスの需要が高まる中、
近年、アルジェリア版の漫画が出版されるようになってきた。
(2015年10月16日 - 記者:Djamila Ould Khettab)


nora belhadef
第8回アルジェリア国際コミックフェスティバル

24歳のノーラ・ベルハデフ(Nora Belhadef)さんにとって、今回が初めての漫画の出版、そして初めての出店だ。ついさっき、初めてのお客様が来た時、彼女はとても緊張していた。

「10年間、描いてきたんです。そして今、夢が叶いました・・・。」
「でも今は、あたまが真っ白なんです!」
「私の漫画を買ってくれた人に『サインしましょうか?』って言いだせないんです!」

 ベルハデフさんが最初に模写した漫画は「NARUTO」だった。彼女の漫画ストーリーは、アルジェリアの北方に住むカビル族の神話がもとになっている。23歳の学生・ザイカが悪魔との対決するストーリーで、コンスタンティーヌが舞台だ。

 彼女の隣にいるのはカメル・バールル(Kamel Bahloul)。アルジェリアで漫画などを出版するZ-Link社の共同設立者だ。「我々は喜んで若い世代の才能を助けるよ。」

 10月6から10日、 首都アルジェにあるカルチャーセンター「Riadh El Feth」ではグラフィック・ノベルファンのためのイベントが開催された。強力な漫画文化の国・アルジェリアでは近年、漫画が流行してきている。

 カトゥーンが新聞上で登場し始めたのは1960年代だ。その後の1990年代の暗黒の10年間(政府とイスラム過激派の内戦時期)、カトゥーンは減少した。2000年代中盤、中小の出版社がそれを再開し、漫画は流行るようになった。と、バールルさんのビジネスパートナーであるサリム・ブラヒミ(Salim Brahimi)さんが説明してくれた。


 山岳地帯カビリに住むフィラ・マトウギさん(20歳学生)は「DZ-Manga」のスター作家だ。

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フィラ・マトウギ(Fella Matougui)さん

 彼女は作品「The Revolution(革命)」を出版した後、2012年に独立50周年記念の年を迎えたアルジェリアを象徴として、漫画業界における有名人となった。

Couverture 01 drapeau DZ avec logo titre
The Revolution(革命)


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フィラ・マトウギの「Revolution」を読んでいるところ


ヤシーン・ハダド(Yacine Haddad)さんによる
「Samy Kun(サミーくん)」もトップヒット作品だ。

Couverture couleur logo_
Samy Kun(サミーくん)

 これはサハラの問題を抱えた10代の若者のストーリーで、アルジェから南へ1900kmのところにあるオアシスの町・タマンラセットを舞台にした話だ。


 「Victory Road」の作者・シド・アリ・ウーディアン(Sid Ali Oudjiane)も漫画中毒者たちの心を射止めたひとりだ。

couverturevictoryroaddi.jpg
Victory Road


「主人公の少年がサッカーが追求して上達していく漫画です。私は本当に彼の日本の漫画家のような描写能力を尊敬しています。」
「私は最新号を買うために今日やってきたんです。」
「でも、残念なことにまだ販売されていなかったんです。」

 バブ・エッツアール大学に通う19歳のカディジャ・ラムダニ(Khadidja Ramdani)さんは「手ぶらで帰らなくてはならないわ。」
と語った。

「私は本当に漫画家になりたいんです。」
「可能な限りの全ての時間を使って漫画キャラクターを描いています。」

と彼女は付け加えた。

khadidja ramdani
漫画家になりたいカディジャ・ラムダニさん


「Z-Link社の漫画は、描くところから出版されるまで、全てがアルジェリア国内で行われている。」

とブラハミさんは強調した。

 アルジェリアの漫画家は、典型的な日本スタイルの漫画に忠実に描く。わかりやすい題材で、シャープなユーモアがあって、不安な心を一面に持っていながらも、とっても元気なキャラクターたちが登場する。さらに、独特なタッチを使い、アルジェリアのスラングが加わって漫画は完成する。

「私たちが扱うのは、典型的なアルジェリア人のストーリーのものだけです。」
「普通の人たちが登場する漫画は、容易にストーリーのなかに入っていくことができます。」

と、ブラヒミさんは言った。


 Z-Link社のイベントブースは、一日中たくさんの人たちで賑わっているのが印象的だった。読者は10代が多い。男性にも女性にも読まれている。漫画雑誌「Laabstore(ラーブストール)」のコピーのまわりには人だかりができている。「Laabstore」の表紙には、伝統的なアルジェリアの民族衣装を着た女性が載っているものもある。

「これらの漫画がアルジェリア製のものだと信じられない人がけっこういるのよ。」

と、売り子の女性は言った。

漫画「Z-Link」と雑誌「Laabstore」は飛ぶように売れる。

「フェスティバル期間中、何百って数が売れますよ。」
「何種類かは完売します。」
「女の子も、男の子と同じくらい読みますよ。」

と、売り子の女性は言った。


Z-Linkコーナーの前では、大人たちが若い人たちを見ていた。

「漫画では若い人たちだけのものではないんです。」
「読者は7歳から77歳までいますよ。」
と言うのは、バールルさん。


「最初、私は、3人の孫たちのために漫画を買ったんだ。」
「そのうち、たまたま自分でも読むようになったんだ。」
「お気に入りの漫画家はフィラ・マトウギだよ。」
「去年のイベントで彼女に会えたんだ。」
「彼女はとってもかわいくて、彼女のストーリーは詩的で、息を呑むものなんだ。」

と、メリエムさん(79歳)は語った。


2007年以来、Z-Link社は成功企業となってきた。

「始めたときは私とサリムの2人しかいなかったんだ。」
「今は、30人の従業員を抱えているよ。」
と語るのは、満足げなバールルさん。

「2007年から2015年10月まで、私たちは、雑誌『Laabstore』を53種類、単行本を『DZ-Manga』として46種類リリースしたよ。」


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漫画雑誌「Laabstore」(ラーブストール)

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コミックフェスティバルで販売される「DZ-manga」

「Laabstore(ラーブストール)」はそれぞれ2,000~10,000冊刷ったよ。」
「最初の頃は、漫画を店に置くのを嫌がる本屋もあったよ。」
「でも今では、本棚いっぱいに漫画を置きたいって頼まれているよ。」

と、ブラヒミさんは言った。

 漫画はダリジャ(アルジェリアで話されるアラビア語)、標準アラビア語、フランス語で出版されてきた。

「最近では、HCA(ベルベル族地域を監督する政府機関)の援助によってベルベル語へも翻訳されているんです。」
と言うバールルさん。


 しかしながら、アルジェリアの漫画アーティストたちはまだ誰もプロの領域にまでは達していない。

「これまでのところ、誰も漫画で充分に稼いる人はいないよ。」
と、ブラハミさんは説明した。


 今のノーラ・ベルハデフさんは不安定な状況下にいる。しかし、彼女はプロになるための希望を持ちつづけている。

「今は自分の勉強のために、新しいプロジェクトに参加しているの。」
「だから、夜と、週末にしか漫画は描けないの。」
「いつか京都精華大学で漫画の勉強ができたらな、って思うわ。」
「簡単なことじゃないことぐらいわかってる。」
「でも、好きなことがあるのなら、それに向かって挑んでいくしかないじゃない。」


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Z-Link漫画イメージ

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Z-Link漫画イメージ

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DZ-Manga: アルジェリアの新しいコミックの動向(2013年)

 世界中どこでも、若いアーティストたちは、きちんと日本の伝統的漫画の技法を受け継ぎながらも自分の国の状況に合わせ、自分の国の読者のための漫画を描いている。

 アルジェリアは、地元に根ざした漫画産業が確立した最も新しい国の一つだろう。サハラとアラブの文化が強い旧フランス植民地・アルジェリアでは、日本の漫画にインスパイアされたコミックが出版されている。アラビア語、フランス語、ベルベル語で書かれたこの漫画は「DZ-manga」として知られている。


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日本で発展した漫画文化が外国に広がっていくのは嬉しいですね。

イスラム世界を平和にできるのは、アメリカでもフランスでもロシアでも、中国でもなく、日本文化なのかもしれませんね。


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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

tag : アルジェリア 漫画

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